![]() 1929年1月2日、オハイオ州生れ。 現在は、カリフォルニアのリバーサイドに在住。ラブレスは、居住する場所をマークに刻印してきている。したがって今は、Riverside,Calif.になっている。 相田ナイフには、RIVERSIDE WESTの刻印がある。これはラブレスが、リバーサイドの西に住む愛弟子ということで、許可を与えたものだ。 最初にナイフを作ったのは、1954年のことである。 当時ラブレスは、タンカーの船員をしていた。ニューヨークに寄港した折に、欲しくてたまらないランドールのナイフを買いに、有名なアウトドアショップ「アーバークロンビー・アンド・フィッチ」へ行ったという。ところが店員から、何ヶ月も待たされることを知らされた。ランドールのナイフは、当時、一年近く待たなければならぬほど品薄で人気があったが、24歳の若造・ラブレスの風体を甘く見た、店員の軽いあしらいでもあった。 仕方なく、手に入れた車の板バネで、ナイフを自作した。それはなかなかの出来栄えで、現代ナイフの神様・R.W.ラブレス誕生のきっかけになった。 数ヵ月後そのナイフを、「アーバークロンビー・アンド・フィッチ」に持っていき見せたところ、大変気に入られ、注文を受けることになったのだから皮肉である。それは、あっという間に売れてしまった。 ラブレスは「あのような作品は、2度と作れないだろうな!」と回想している。 以後船員をしながらナイフを作ったが、売れに売れた。有名なDERAWARE MAIDと刻印された、ランドールナイフの面影を強く残したナイフの誕生である。 それは、後に畏敬の念で「ラブレス以後のナイフ」といわれる、「ラブレスナイフ」の幕開けでもあった。 |